娘の英検、二次試験は英会話なんだという。電車で行かせればいいのに、過保護な夫は車で送迎するといい、娘は「待っているあいだ、ぼっちだからママも来てあげてよ」という。夫は近頃、すっかり手のかかるさみしんぼうおじさんに変貌をとげた。家族にことわりもなく、である。わたしと娘は、土日に予定を入れる際「ママ、わたし⚪︎⚪︎ちゃんと土曜日遊ぶから、ママがもし出かけるなら日曜日でもいい?」、「いいよー、日曜日は(パパの)相手をよろしくー」みたいな会話も普通になってきた。一言目には「さみしい…」、二言目には「前は三人一緒だったのにね…」とぼやくおじさんは、娘に「ひとりおじ」と呼ばれている。夫と出会ってわりとすぐに、「結婚しようよ」といったら「とてもうれしいけれど、無理だとおもいます」と言った夫は、両親をはやくに亡くしていることもあり、僕はひとりで生きていくと決めている、みたいなことを言っていた。当時わたしは二十歳の大学生、夫は無職のロン毛二十六歳だったここともあり、すべての自信、未来、希望を喪失したような感じだった。なのに、目だけは吸い込まれるほどにきれいだった。奇天烈感しかなった。一人で生きていく、あの当時の志(こころざし)をうっすらとでも覚えているのでしょうか。今こそ、声にだしてみよう。
英検を待っている間、会場近くのおおきな<ダイソー>にいったり、<酒のカクヤス>に行ったりして時間をつぶす。ワインを眺めていたら、レジの方で「お会計は7500円です」みたいな声が聞こえた。爆買いする人がいるものだなあとおもって振り返ったら夫だった。わたしは春休み目前で、これからママ友など来客も増えそうだし、呼ばれる宅飲みもありそうだからと、かわいいワインを赤白赤白と4本買う。お会計は3000円くらいだった。安い、びっくり。そうこうしていると娘から連絡がきて、お迎えにいく間「できたかなあ、うまくいっているといいなあ」と、やたらと心配していたひとりおじ。笑顔だといいなとおもったが、待ち合わせ場所にいた娘はニコニコしていた。ちょっぴりわからないところもあったそうだが、コンコンとノックし「メイ・アイ・カム・イン?」からの、得意の「パー・ドゥン?」と「レット・ミー・シー」で、なんとか乗り切ったらしい。ここのところ、娘は熱心に会話の練習をしていて、この単語を連発していた。ほんとうにかわいかった。パパもママも英検など受けたことがなくスルーしてきたので、チャレンジする精神に、ただただ褒めてしまう。誰に似たのか。もしかしたら、わたしの父かもしれない。父は家族で唯一中学受験の経験者で、お受験好きなのか、大学もお受験をしている。けっこうお利口さんな父だが、アイ・ラブ・ミー気質だからかこどもの教育には全く興味がなかったようで、なにもいわれなかった。ありがたいっす。
昨日のブログに、リアクションやメッセージくださったり、ありがとうございました。夫に「ストーリーズ、みないタイプだよね」と今朝いったら「ストーリーってリール?」と聞いてきた。なんかもう、説明するのも相手をするのも面倒くさくなり「上にあるまあるいアイコンだよ!」と言うと「ああ、あれか。あれは本編と重複するし、情報がおおすぎるからな」と言っていた。ほんぺん!?と聞き返して、朝から涙を流して笑ってしまった。インスタグラムのこと、本編って呼んでいる人、はじめてみた。ひとりおじ、まじでやばいなと思った次第であります。長生きして、この先もわたしをたくさん笑わせて。