まとまった数の、新規の仕事の発注をうけた。ありがたいことなので、サンプル製作からお手伝いさせてもらっている。OEM(Original Equipment Manufacturer)のような感じ。興味深いし学びもおおい。一緒に考えて試作、作っては改良、みたいな感じですすむ。ものづくりってこうなのかあ、素人の感想。昨日、「すこし考えれば、ここの部分わかるよね」という初歩的な縫い方における痛恨のミスをしてしまい、量産前だから点数はすこしであっても、先方に迷惑をかけてしまったのは事実。くやしい〜。
前職で企業の修理部にいたときも、ミスはあった。どんなに息を止めて集中して細かい作業をしても、誰にでもそれはあった。その度、ひどく肩を落とすし落ち込む。新人でもベテランでも、不意にミスはやってくる。その痛い気持ちがわかるだけに「しょうがないよ、次は気をつけよう」などと声をかけあってきた。昨日、そのことをふと思い出した。今はひとりなので、イテテとなったときに傷をなめてくれる人がいない。だから、とりあえず自分で舐めてみる。しょんぼりしている時間もなければ有給もない。あるのは、切り替えて前進することのみ。初歩的なミスにどうして気づかなかったのか、次の納品をどうしたらもっと相手にとってよくできるかを考えて、また手を動かす。
ひとりだと大人数で働く大変さとは無縁で、その点ではかなり幸せだけれど、傷ができたときはひとりの孤独さを感じる。そうは言っても、相棒はじぶんの中にしかいないので、気を取り直してもう一度。もっと上手くなりたい。
その昔、最初におこなったタイパンツ展でいろいろなミスをやらかしてしまった。閉店後、そのとき展示場所でお世話になっていたZakkaの吉村さんと北出さんに、「あ〜あ〜、失敗ばっかりだなあ」と嘆いたら、「それは失敗じゃなくて、経験がすくないだけ」と言われて目から鱗だった。あの日の言葉を、もういちど胸に。
タイパンツを仕立てるときは、今では手が勝手に動く。緊張は忘れないが息はとめないし、心穏やかにミシンも踏める。16年積み重ねてやっと、今。なので、それ以外の縫製の仕事はぜんぶ、まだまだこれからってことだ。当たり前といえば当たり前。48歳のわたしが言うのも変だけれど、経験を重ねるなら、1日でもスタートは早いほうがいい。あと20年は頑張る。そのとき私は68歳。そこからあと10年頑張って、78歳か。まだまだ先はながい、気を取り直してがんばろっと。