今朝は大雨だったので、夫を駅まで送迎し、もどって娘に朝ごはんを作り、次は娘の送迎。途中で、おなじくビーチフロントに住むおともだちもピック。海の前に住んでいると、風の向きによっては家を出て5秒くらいでずぶ濡れになるので、送迎は家事の一つになりがち。
昨日は点検にだしていた車を取りに。代車の期間、けっこうな頻度でBluetoothのスピーカーを助手席に置いて車を走らせていた。ガサガサした音でラジオを聴くのもわるくないのだが、やはりApple Musicで好きな曲を聴きたいときもある。こまかいスペックなどは気にせずに選んだ車だけど、買って、乗ってからスピーカーの音が結構いいことを知った。これはいい出会いだった。よみがえってきたのは父の車で、音楽好きの父がいかにスピーカーにこだわっていたのか、今回それをはじめて知ることができた。よく故障していた父の車。だけれど、故障すらも好きの中に含まれているのかというくらいに、父は「坂によわいんだよねえ」なんて平気で言っていた。会話って、案外鮮明に覚えているものだ。エンジンの音、アクセルの踏みかた、少し左右に揺れる父の歩き方、大きめな足音。たとえもう、ずいぶん聞いていなくても。
じぶんの車の好みは、なるべくスピーカーの音がいいこと、車体がちいさいこと、できたら2ドアが良くて、サーフボードが中にいれらることなんだなと、だんだん好みが絞られてきた。遠出もしないし、キャンプも車中泊もしない。散歩の延長、家の続きみたいな車がいいのだろう。事実、我が家かとてもちいさい。この先、もっとちいさくしたいくらいなのだ。好きなものに囲まれる、という表現をよく耳にするけれど、じゃないほうを体験することで、あらてめて好きなものを知ることができる、体感で。外は大雨、白とグレーに包まれた空と海。ワイパーが必要なほど、窓に打ち付ける雨。