ここ最近はちょっとむつかしいものを縫ったりほどいたりしては、もくもくと学習している。一人で向き合っていると、技術がないのかセンスがないのか才能がないのか、もしやその全部がないのではないかとすらおもえてくる。とにかくいろいろとうまくいかず、そんな感じのまま日が暮れてゆく。一昨日も「なんにも成果のない一日だった…」と言ったわたしに「そういう日もあるよ」と娘がやさしく声をかけてくれた。にも関わらず、昨日もまったくうまくは進まず、帰宅した娘にまあまあ不機嫌に八つ当たりしてしまい「人にあたらないで」と注意されてしまった。しばらくして、どう考えても自分が悪いとおもったので「さっきはごめんなさい」と謝罪したりして、未熟な姿をさらしている今日この頃。
ものをつくるってむずかしいのだ。好き、とおもうものを形にするのがむずかしい。音も、絵も、味も、なんでもそうではないだろうか。発酵させるみたいに、ジリジリと時間をかけていくことでしか進めないことはあるので、くさらずにやる。こういうとき、タイパンツを続けていてよかったなとおもう。すきな形を、おおむね想像の通りに仕立てられる。結局のところ、変わらない作業、営みが自分をリセットさせる。結果、励ましてくれる。誰かの言葉や評価ではなく、自分で自分を励まらせるものがあるのは、大事。それが手作業ならば、なおのこと。