魚よりは圧倒的に肉のメニューが多い我が家だが、なんとなく、今年は魚を多く食べたいなとおもっていた。近くに魚屋があるので、お刺身を食べたいときは買いにいくし、近年は三浦の野菜も置いてくれているので、たびたびお世話になっている。これまではお刺身か、焼き魚くらいしか頭になかった。その日も買い物へいくと、店のおじさんに「じぶんで干物つくったらおいしいよ」と言われた。「え!干物!?」とおもったが、聞くと確かに簡単そうだしと、その日は鯵の開きを3尾購入した。戻って、濃いめの塩水に一時間つけて、水で洗い流し、水気を拭いたら干す、夕方には食べられるとのことだった。で、実食。これまでの干物はなんだったんだ? と思うくらいにふっくらしていて、衝撃的なおいしさだった。凝り性なので、翌日すぐに干し網をかった。その日を堺に、わかりやすく干物生活に突入している。晴れていれば何からしらのおすすめを買って干す、夜食べる。その繰り返し。イカ、カマス、金目鯛、サヨリなど、魚屋さんのおすすめに素直に従っている。「今日も干物?」と魚屋さんに笑われる。「凝り性な性格なんです」と答えるとみんなに爆笑された。その魚屋は娘の同級生の家族が代々営む、家族経営の魚屋なのだ。「昔は干物もやっていたから、大変だったよ。満月の夜だけが嬉しかった。鯵の揚がる量がが少ないの」と教えてくれたのはおばあちゃんだった。へえ。
魚もいいが、イカの一夜干しも相当に衝撃的なおいしさで、こんなに柔らかくて良いのか?というくらいにソフトで美味しい。燗酒との相性が最高。娘は肉が大好きなので、別でお肉を焼いたり、好物のカジキマグロの漬けを焼いたりもしているけれど、夫とわたしは干物に夢中になっている。読んでくださっている皆さんもぜひ、騙されたとおもって一度やってみていただきたい。キッチンペーパーで魚の水気を拭くとゴミがたくさんでそうだし(ゴミ捨てがだいきらい)経済的じゃないので、手拭いで水気をとっている。すぐに洗わないと臭いが残りそうだから、お湯や水や塩などでじゃぶじゃぶ洗って、干しカゴのそばで一緒に手拭いを干す、というところまでがワンセット。別の家事や仕事をしながら難なくできるし、保存もきく。最高である。おなじタイミングで、豆腐屋の豆腐とがんもどきと油揚げとおからにハマっている話は、また今度。