「きっとことりさん好きです」と連絡をくれたのは、北参道にある<TAS YARD>の店長を務める杉江篤志くん。ビールを愛するビアフレンズでもある。シェアしてくれたのは、彼が肝入りで企画したというライブだった。『浮とズビズバー』という二組のライブで、お知らせを読むと、土曜日の17時からとのことだった。どうしようかなあとおもっていたのは、まずあまりライブに行ったことがないからそもそもよくわからないということと、ビールとか飲みたいけれど途中でおしっことか行けるのかしらんとか、飲み終わったらおかわりもできるのかしらでもそれは演者に失礼な振る舞いなのかしらんとか、週末の夜に外出したら家族が寂しがるかもしれないしとか、そんなことをいくつも考えていた。
ライブ前日、13日の金曜日の朝のこと。娘の朝ごはんを用意しながらチラッとそのライブの話をしたら、娘が「いけばいいのに!」と言ってくれた。そうかな、そうだよね! とおもって、素直にチケットをポチった。「杉江くんもでるの?」と娘、「でないよ、なんで? でるならきた?」と聞くと、「いや、店長がでてきたらなんかおもしろなとおもって」といっていた。娘がふいに投げかけてきたボールをグローブでキャッチする。ボールを、一回、二回、空中に投げてキャッチするような感じで、そんな日が来ないとも限らないよなと、ぼんやりと思った。
で、昨日である。表参道のルイヴィトンで開催中のアンディ・ウォーホールの展示もみてくると話すと「僕もいこうかな」と夫。娘に、「表参道に行くならいろいろみたり買ったりできるよ!」と誘っていたが、「うーん、いいかな」とあっさり断られていた。気の毒なパパ。そんな訳で中年夫婦水いらずで明治神宮を参拝し、MOMA、オニツカタイガー、ヴィトンと見て歩き、ビール休憩で<J -COOK>と歩いた。北参道の<TAS YARD>に向かう途中にある<LABOUR AND WAIT TOKYO>で、探していたものを買う。この辺りで夫とは解散のはずだったが、「僕もいってみようかな」というので「チケットなかったら解散にしようか」と、一応列に並んでみる。大丈夫とのことだったので、昨日は夫と二人で参加させてもらった。
ライブ、すごく良かった。初心者なので他がよくわからないけれど、浮(ぶい)さんとズビズバーさん、二組とも共通するものと全然違うものが混在していて不思議で妙に良かった。杉江店長が肝入りというのが、なるほどなあという感じに納得の夜。店長、目を光らせてレジに配膳?にMC?にと、めっちゃ忙しそうであった。でも、間髪入れずにいい場所でライブを眺めたりもしていて、よかったねとしみじみ思う、ビアフレンズのわたし。お店は広いしスタッフもおおいし、お客様もさまざまであろうと想像する。長く店長を任されている杉江くん、ここまで来るのに大変なこといっぱいあっただろうなあと思うと、やったね! という気持ちも相まって、実にたのしい夜になった。娘を置いて夫婦でライブなど予期せぬことだったし、ライブは時間が押していて(そういうものなのかもしれない)、後ろ髪引かれつつ、アンコールのあたりで席を立つ。そうだ!特筆すべきデビューがもうひとつあった。昨日、『どぶろく』なるものをはじめて呑んだ。<suigen>というバンド活動をパパ友としている杉江店長のバンド仲間で、どぶろくを作っている人がいると、以前から何度も聞いていた。確か、田村さんという名前だったと記憶していたのだが、昨日お店のメニューにその方のどぶろくがあったので、ビールの後に飲んでみた。「やだー、おいしいんですけどー!」という味で、夫にも呑ませると「これは、くいくい呑んじゃう危ないやつだね」と言った。そんな夫はビールワインワインワインと飛ばして、後半しゃっくりがとまらず静寂の中「ヒック」とくり返していて、お前のほうがよっぽど危ない奴だな!とおもったが、忠告をまもって昨日は二杯だけに。でも、もっと全然たくさんのめたなー。なんだろう。少女だった甘酒が、少し見ないうちにレディになったような、大人びた甘酒というか、なんだかとても魅惑的な飲みものであった。「台湾の紅茶が入っているって書いてあった」とミスターしゃっくり(夫)が帰りに言っていたけれど、そうなのかな。いずれにしてもおいしかったなー、またのみたい!ライブの感想がどぶろくの感想になっちゃった!ワハハ。