昨日は大量の布を洗ったり、コインランドリーにいったり、せっせとたたんだりと、仕事の下準備で終わった1日。夏の繁忙期がすぎると、地味な仕事が続く。先日足を運んだ博多(中洲)にある、祭り屋『ハンダ』の店主も同じようなことを言っていた。ハンダは博多山笠という、一年に一度の大きな祭りのために、祭りの道具や衣類を一年中扱う店だ。半田さんという男性が一人で切り盛りしている。地元の方に教えてもらって、お店に伺って以来虜になってしまった。前回伺ったときはTシャツだった半田さんも、先日はダウンを着ておられた。今はせっせと仕込みをする時期みたいで、ロックミシンでひたすらに同じものをかがって(端っこを縫うの意味)おられる様子だった。緑色の細長い布が何十枚も積み重なっていた。
タイパンツ作家も祭り屋に通じるところがある。夏が繁忙期なので、初夏から秋までがとにかく忙しい。それを過ぎると、スローダウンしてゆく。が、ここで気を許すと翌夏がまた大忙しなので、できることをせっせとやっていく。近頃おもうが、仕事って下準備がほとんどだ。本番のための下準備が。そこが手薄だと中身が薄い上部だけのものになることを、何年も何年もやって、やっと学んできた感じ。数えてみたら、タイパンツ作家になって今年で14年。やっとできるようになったこともあるけれど、まだまだ出来ていないことがほんとうにたくさん。日々精進である。