昨日はリペアの仕事で横浜へ。関内駅から歩いていると、前方に見覚えのある後ろ姿。「Mちゃん!」と叫ぶ。ストアで一緒に働いていた仲間のMちゃんは、わたしの声に気づいて振り返った瞬間、駆け寄ってハグしてくれた。涙が出そうになる。わずか5ヶ月しか一緒に働いていないが、そんなふうに受け入れてくれていたのか。時間じゃないんだな、とも思いながら。Mちゃんはついこの間初の富士山登山をしたので、その感想を聞く。「見るものだと思っていたけれど、登るものに変わった!」とMちゃん。そうなのか、いつか絶対に登ってみたい!という思いが「来年必ず登る、家族と一緒に」という強い確信に変わった。ガイドも、スタッフで共に働いたUさんに頼むぞ。来年の楽しみが出来た。
朝はみんなで灼熱の横浜を、汗をかきつつゴミ拾い。Mちゃんに続いて、何人ものストアのスタッフに再会する。「お久しぶりです」、「元気ですか?」とか、若い男の子達が声をかけてくれた。嬉しかった、心から。覚えが良くて、機敏で、今っぽい感じの軽やかでしなやかな青年と少年の間みたいな人達。ストア新人のわたしをたくさん助けてくれた。こうして仲間が増えていくのだから、全て正解だったんだと、その答えあわせのような再会だった。またすぐにでも横浜のストアヘルプにいきたい。その日を楽しみに。午後は仕事やミーティングであっという間に過ぎて、すぐに夕方。
関内のストアに勤めているとき、通勤でよく聞いていたアルバムがある。NRBQの『NRBQ At Yankee Stadium』だ。ジャケットの表紙がNYのヤンキースタジアムで、よーく見るとNRBQがベンチに座っている、色合いもセンスも大好きなジャケット。NYのスタジアムと、関内の横浜スタジアムがわたしの中でシンクロしたのか、通勤の時は、ほとんどこのアルバムを聴いていた。中でも好きな曲は『ザッツ・ニート、ザッツ・ナイス』。痒い所に手が届くようなサックスの音、ずっと聴いていたいと思わせるドラムの音、雨の中で傘もささずに弾けて踊るようなギターの音、まだ見ぬ知らないどこかに連れいかれそうな音色に、いつでも酔いしれていた。オリジナル、ライブ版、違うライブバージョンと、狂ったように同じ曲を聴きながら横浜の街を歩いた。時に手ぶらで、時にノルディックウォーキングで。記憶と音楽はセットなのだ。悩んだり、迷ったりしながら過ごしていた数ヶ月前の自分。どんなに沈んでいても軽快なステップを踏むことが出来たのは、この曲と美しい街並みのおかげ。「前へ、前へ」と背中を押してくれた、宝物のような音楽。